はじめに
タイトルの通りですが、運用って意外に難しいですよね。
仕事でも個人でもサービスを作りあげる事は何度もあるのに、
それでもこんな事ありませんか?
- 必死で没頭して熱中してローンチしたら、あれこれ運用するのどうするんだ...?
- ローンチしちゃったから走りながら設定変える辛い...いや無理かも..
- ローンチしたはいいけどデータの更新とか誰がどうやってやるんだ... サービスの開始的な言葉はローンチ/サービスイン/カットオーバーなど適宜置き換えてもらえれば
システムの運用を事前に設計するのって難しいなーと思っていたところで
この本を見かけて読んでみたので、自分用に整理したメモです。
読んだ本
もくじ
- 基本設計フェーズ
- 3.1.基本設計とは
- 3.2.運用設計書記載項目
「書籍のメモ」をつづっていきますが
「自分の感想」には「※ hogehoge」という形で記載しています。
読んだ感想
この章では基本設計における運用設計とはという形で説明されています。
いわゆる基本設計自体はわかりやすいものの
基本設計時に行う運用設計とは?その書き方は?という所がとても参考になりました。
3.1.基本設計とは
基本設計は、要件定義を基にシステムの具体的な仕組みを決定する。
運用設計担当としては以下を検討する
- 運用に必要な情報の取りまとめ
- 運用項目書一覧
- 各運用ごとに以下を運用設計書に記載する
- 実施タイミング
- いつ
- どこで
- 誰が
- なにを
- なぜ
- どのように
役割分担を決める
インフラ・アプリチームが基本設計、運用設計チームが運用設計書を作るなど分担する。
- 基本設計
- 「どこで」「なにを」「どのように」がメイン
- 運用設計
- 「いつ」「誰が」「なぜ」がメイン
後続ドキュメントを意識する
運用設計書は、運用担当者が日々使うドキュメントを作成するためのドキュメントとなるようなものを書く。
- 運用設計書
- 登場人物の役割を記載した対製図
- 運用フローを作成する上で必要
- 運用項目一覧
- 何の手順書を作成するかに必要
- 運用実施タイミング
- 台帳はいつ更新しなければならないのか
- ※ 後続に作成する資料に何が記載されるべきかの指針になるものを記載する
- 運用担当者が日々確認するドキュメント
- 運用フロー
- 手順書
- 台帳
- 一覧
3.2. 運用設計書記載項目
大きく分けて以下の3つ
- 共通項目
- ITILプロセス項目
- システム基盤項目
1. 共通項目
- はじめに
- 本書の目的
- 本書の構成
- 対象読者
- 運用設計方針
- システム概要
- システム構成図
- 運用体制
- 運用フロー図や連絡先一覧の作成に必要
- 関係者の役割、所属、対応時間、連絡方法、場所など
- 作業者、承認者、確認車があればその体制
- 業務運用
- 例
- 人事システム運用
- 経理システム運用
- Web予約システム運用
- 保守運用
- システムのライフサイクル
- 運用項目書一覧
- サービスカタログと混同されがちだが別物
- サービスカタログは利用者に提供するサービス一覧
- 運用項目書は、サービスを提供するシステム運用の定常作業、臨時作業の一覧
- 以下が書かれる
- 作業名
- 作業概要
- 発生頻度
- 実施者
2. ITILプロセス項目
- インシデント管理
- どこか1つに集めるシングルポイントを作ると管理がうまくいく
- 各運用ごとにちらばってると分析できない
- 問題管理
- インシデントの中で解決が必要なものを問題管理として扱う
- 費用対効果を基に解決するかどうかを判断する箇所を作る
- 変更管理/リリース管理
- システムの計画、手順、設計、運用を変更する場合のるs句、作業の正当性を管理する
- きちんとやるには高コスト
- リリース種別を決めて、種別ごととで管理基準をつける
- 構成管理(サービス資産管理)
- CI(Configuration Item)とその管理方法について記載
- 対象
- ハードウェア
- ネットワーク
- PC
- ソフトウェア
- 問題点は「担当者が気を抜くと更新を忘れる」項目
- 鉄の掟を作る
- ツールを駆使して更新漏れをなくす
- 情報セキュリティ管理
- セキュリティ対策など
- サービスレベル管理(SLA)
- どの程度の品質を保証するかの合意
- 運用が止まる = サービスが止まる
- SLA違反をしたら罰則があるのか、何があるのか、努力目標か、必須達成目標か
- 可用性管理
- 稼働率
- オンライン時間
- 定期メンテ時間
- 拡張計画
- リソース枯渇に対する拡張計画
- サービス測定/サービスレポート
- 報告すべき内容を検討・合意する
3. システム基盤項目
インフラチームと連携して作る運用設計書
- 監視
- ジョブ管理
- 自動化している作業の一覧や概要
- バックアップ・リスト運用
- バックアップ方針、対象、リストアトリガー
- ログ管理
- 障害調査用、監査用
運用項目一覧を合意する
運用のランニングコストを概算することができる
- 定常作業はどのくらいあるか、何時間くらいかかるか
- データセンターにかけつける作業はあるか、どのくらいの頻度か
- ※ 年間で運用に必要な工数と運尿担当者のスキルセットが見える
おわりに
どう書くのが良いんだろう、と悩む事は多いので
運用設計書記載項目
のようにまとまっているのはとても参考になりますね!
現場ごとのドキュメントの書き方ガイドラインとか作ると良さそうです\(^o^)/